モパネ材のご紹介

アルトリコーダーの木材に関して、グレナディラならびに黒檀での特別受注は当面のあいだ中止とさせていただきます。同比重の重硬材「モパネ」での製作に代えさせていただきますので、何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。なお、ソプラノおよびソプラニーノについては引き続きグレナディラで製作可能です。


リコーダーは、使われる木材の比重が大きいほど豊かな音量で音が遠くまで届くようになります。そのため、特に大人数のアンサンブルやオーケストラでソロ楽器としてリコーダーを演奏する機会が多いプレイヤーの方々からは、これまでグレナディラや黒檀といった硬く重たい木材での製作依頼を受けることがありました。


しかしながら、近年グレナディラや黒檀は材料の枯渇問題が深刻で、アルト以上のサイズに十分な径のものを安定して手に入れることは、もはやほとんど不可能になってしまいました。そこで、木管楽器に適した他の木材の中で、これらの重硬な材と比重の近いものを探したところ、グレナディラと同じくマメ科の「モパネ」という材料に出会いました。


グレナディラの比重は通常1.1〜1.2ですが、当工房で仕入れたモパネ材は1.2とほぼ同じ比重です。色は明るい赤茶色で、仕上げ後の表面状態はグレナディラに近くきめ細やかです。暖かみのある音色であるにも関わらず、グレナディラに引けを取らない力強さがあり、極めてバランスに優れた木材と言えます。

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