作者不詳のフレンチモデルです。オリジナル(個人所蔵)は総象牙製で、無銘のため製作家は不明ですが、内径のゆるい絞り具合や外観的特徴から、17世紀後半から18世紀初頭にオトテール一族により製作されたものである可能性が考えられます。
外観だけでなく音色も非常にユニークで、素朴さと気品を兼ね備えたような、えも言われぬ響きを味わうことができます。バロックリコーダーとしては内径の絞りがゆるく、ルネサンスリコーダーを彷彿とさせる鳴り方が特徴的です。
オリジナルがおよそa’=415Hzであるため、現代バロックピッチでフランスものを演奏する際の有力な選択肢であると言えるでしょう。
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